
エレベーター保全管理は何より安全第一
本日お昼のニュースで、エレベーターで利用者が亡くなられた痛ましい事故発生の報道を目にしました。
エレベーターの最下部であるピットに人が倒れているとエレベーター保守会社の現場対応者が救急車手配しましたが、搬送先の病院で死亡が確認されたとの事。
御親族、ご家族の方々へはお悔やみ申し上げます。
エレベーターに携わる者としてこれ以上の無念はありません。
2006年に、東京でエレベーターによる挟まれ事故がありました。その6年後にも石川県でも同様の事故が発生し、今までエレベーターを取り巻く環境、意識、見方が変わり、安全装置設置義務付け等法改正も成されて安全に対する取り組み、実績も増えてきたかに見えたのですが、非常に残念で悲しい状況を目の当たりにした心境です。
事故原因については、警察の捜査中であり詳細は明らかになっていませんが、今後明確になるでしょう。
エレベーター保全に終わりはないのです。人を上下に運ぶ機器を安全に保つには日々の定期的なメンテナンスと1年に一度の国で定められた検査報告を必ず実施しましょう。メンテナンスを通じて報告される経年劣化部品の交換提案は保守会社の担当者に理解、納得がいくまで説明を聞き、安全性を何よりも最優先した提案を迅速に判断、実施計画に移すようにしましょう。
エレベーターマネージメントはその判断について専門的なアドバイス、理解しやすい解説を心がけ皆様をサポートいたします。
所有者様、管理者様、利用者様へ改めてエレベーターの取扱い説明
- 立入禁止区域には未整備のエレベーターが休止状態で存在している可能性が高いので絶対に立ち入らない。
- 工事中の作業スペース周辺では、安全策やカラーコーンが設置されていますが、その区域内に置いている部材や道具などには絶対に触れない、近寄らないようにしてください。手に触れると有害となる物質があったり、積み重なっていた資材が崩れ落ちたりする危険性があります。
- 走行中に異音や振動が感じられたら、そのエレベーター管理者(管理人か管理会社、所有者、エレベーター操作盤に連絡先記載されたステッカーを見て通報してください、
- エレベーターの床と建物の床に段差が生じている場合も躓き転倒のリスクがあるので、早急に上記同様通報してください。
- 押釦を押しても登録しない、押し込まれたままの状態になってそのまま動かなくなったりしたら、押釦の交換時期です。保守会社と交換検討を協議ください。
- 扉の開閉がスムーズではなくなってきた。ガタガタしながら開閉している。何回も開閉を繰り返している。金属音をさせながら戸開閉している場合も上記同様の手配をしてください。
- 最近では、部品流通の遅延傾向がさらに強まってきています。余裕を持った計画性のある発注を心がけてください。
- ドアを無理やり開けないでください。昇降路に転落、重大な事故のリスクがあります。
- 押釦を固いものや鋭利なもので押さないでください。また衝撃を加えないでください。機器の損傷により閉じ込めのおそれがあります。
- エレベーターを蹴飛ばしたり、たたいたり、物をぶつけたりしないでください。衝撃により安全装置が働いて閉じ込められる恐れがあります。
- エレベーター内に閉じ込められた場合は、落ち着いてかご内で保守技術者の到着を待ちましょう。自力で脱出しようとして無理な力を加えると専門技術者による救出が困難になる場合があります。かご内は隙間があり酸素不足になる事はありません。
- エレベーターの敷居の隙間に物を落としてしまった場合、自分で取ろうとせず、保守会社に連絡してください。
ごく、あたりまえで至極当然の事ばかりの内容ですが、まれに逸脱された行為が散見されます。
初回相談、現地調査訪問は無料(近畿2府4県に限ります)